第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
及川side
いつまでも振り切れない
あの涙も
あの顔も
サヨナラさえ言わずに
遠ざかった背中を
追いかけてればと
後悔しても遅くて
空っぽになったトナリが
見えないように
空を見つめた
もう埋まらない?
埋められない?
そう思う度に
熱くこみ上げる涙
進んでも進んでも
振り切れないなら…
もう一度手を伸ばそうか
…なんて、そんな勝手な事
許されるわけないよね
でも、もし、もしも…
往生際の悪い頭の中を
見透かしたようにゲキが飛ぶ。
考えるな、感じろ
悩むな、動け、って。
単純過ぎるよ、バーカ。
でも、結局
それしかないのかな。