第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
「姫凪さん行きますよ
フラフラしてたら
本当にゲームする気力なくなるくらい
クタクタにしますよ?」
ニヤける姫凪さんの
肩を抱き寄せ
"今度は逃しませんよ"と
ギュッと手を握り
「じゃあ、俺らはこれで」
ふてくされる二人から離れて
近くのスーパーへ飛び込む
冷えた店内が
二人してニヤけ赤くなった頬を
冷やしていくけど
『…あの…京治、くん…は
まだ…その…』
姫凪さんの
気持ちはまだ火照ったまんまの様で
色っぽい視線を送ってくる
俺?俺はもちろん
「はい?なんですか?
腹減ってるんですが…」
食欲優先
『そ、そうだよね!
早く食材を…』
「姫凪さんを食べたいって
意味なんですけど…?」
…な、わけないでしょう?
貴女が熱ければ
俺はより熱い
貴女がもしも冷めても
俺はずっと熱く貴女に
焦がれたまんまなんですから。
『京治?!
私も…食欲より
そっちが…!』
「え?そっちって?」