第73章 ♑瞳を閉じても②（赤葦京治）完結

「忠告ありがとう御座います
お礼と言ったらなんですが
俺も一つ…。
アイさんこそ
早く行った方が良くないですか？
俺や木兎さんとは
また違った面倒くささが
あの人にはあると思うんですが？」

「な、なんやねん
私は別に鉄朗が
逆ナン女にヘラヘラしてた事なんか
全然気にしてへんねんからな…」

「なら良いですけど
最近の逆ナン女は
エッチで積極的ですからね
お預け状態のクロネコが
我慢出来るかどうか…」

「！！！？
そ、そんなん知らん！けど！
マテ出来へんのは
シツケ直さなアカンし
行かへん事もない…！
ほなな！赤葦！
姫凪ちゃんは
今日休み取ってる家に居るみたいやから
サッサと行きや！」

小さな台風が去り
（と、言うより去らせた、ですけど）
ポツンと残った俺の頭の中は
姫凪さんでいっぱいだった
休んでると言う事は
体調不良か何かだろう

スグ行く以外の選択肢は無い
姫凪さんの様子が
おかしかったのも
俺が捨て忘れた
あのメモのせいだって事も
分かったんだ
分かってるんだ。