第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
「アイさん
頼むから静かに…
出ましょう?
話なら外で聞きますから、ね!」
「イヤや!
恥かくくらいの事してるやん!
絶対動かへんもんね!」
「いや、そんな事言われても…
ほら、なんていうか
皆さんお食事されてますし…」
刺さる視線が痛くて
アイさんを何とか説得し
宮侑に次の講義は休むと告げて
大学の敷地内から
二人で出た…ものの
まだ興奮してる様子の
アイさんとでは
公園でもファミレスでも
話せそうにない
静かで
人の目のない所…を
「カラオケボックスにでも…」
「はぁ?!何考えてるん?!
エロ葦め!
そんな所に浮気モンの
エロ葦と行くわけないやろ!
赤葦が変わったとか
姫凪ちゃんの
妄想やと思ってたけど
ホンマにチャラくなったんか
大学に染まってから…」
え?今なんて言った??
「ちょ、ちょっと待って!
誰が浮気なんか!」
場所なんか一瞬で
どうでもよくなる発言に
思わず俺も荒げた声