第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
広い胸に涙の染みを作りながら
『大学でも
昼休み女の子といたり
飲みの席にも女の子いたり
…まぁ、こっちは光太郎が
勝手に引き込んだらしいけど…
私だって仕事の付き合いで
男の人を交えてご飯食べる事も
なくはないけど…
それでもモヤモヤする
…嫉妬深過ぎかな…
自分勝手かな…
って、光太郎にこんな相談するの
一番京治が嫌がるよね
京治を責めるなら私も
責められるね…』
脈絡もない言葉達を
吐き出しては
上手く出来ない深呼吸を
繰り返す私に
「…それ、さりげに
俺ディスられてる?
お前居るのに
フラフラしてヤリまくってた
サイテーオトコ!
だから振られんだよ!って?」
光太郎の懐かし過ぎる自虐
『ちょ、違う!てか、今更そんな事
責めたりしないから!』
思わず顔を上げて
違う違う、と首を振る…と
「やっと顔あげた
お前が下向いてると
放っとけねぇじゃん
笑えとは言わねぇからさ
泣くなよ
赤葦は俺の万倍
良い奴だからさ」
心配そうに私をみつめてる光太郎