第72章 ♑瞳を閉じても(赤葦京治)
今度は俺が
"ハイハイ"と返して
肌を汚した白濁を流し
また一緒にベットに潜り込む
花巻さんの言った"よろしく"の
本当の意味が分かってたら
クタクタにして恨まれてでも
行かせなかったのにな
次の日の朝
約束通り一緒にご飯を食べて
家を出た
"また後で"と呑気に笑って。
大学生活は何事もなく過ぎて
夕方は木兎さん達と一緒に
バレーをして
安定のご飯の誘いを断って
姫凪さんの部屋に
戻ろうとしたんですが…
「赤葦!今日は付き合って貰うからな!
最近付き合い悪いぞ!」
「いや、俺は…」
「腹減ったんだよ!
ツムツムも来い!」
「あかーし、諦めた方がエエ…
この顔した木兎クンは断れへん
地の果てまで追ってくるで…」
「…では、飯だけ…」
見事に失敗。
まぁ、花巻さんが休みなら
いつもより忙しくて
帰りも遅くなるだろうし、と
首を縦に振ると
「飯と酒はセットだ!
いつもの店に突撃ー!」
俺の意見を全無視して
先頭を歩き出す木兎さん