第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
片方空けて逃げ道を作り
空いた手で頬を撫でる
「ええで?嫌なら逃げ…
何回も追い掛ける
お前を振り向かせる
姫凪…メッチャ好き」
頬から顎に移した手
まだオドオドしてる目を見つめて
「姫凪を彼女したい」
クイッと顎を跳ね上げ
唇から少し外れた所に
キスを落とした
『…あ、かん…』
え!?まじか!!?
今"アカン"言われた?!
これで決まらな
もう手あらへんやん!
「…さ、さよか…
で、でも諦めへんで!
俺は絶対お前を彼女に…」
ショックで吃る俺
気張れ!最後までカッコよく…
『…頭、パニック…なってる。
そ、それに…身体の力…
抜け切って立たれへん…
侑のアホ…カッコ良い事
せんといて…
これからこんなん続くと思ったら
身体何個あっても足りへんやん…』
なんやて??