第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④（宮侑　治）

「イキナリちゃう。
そりゃまだズーット前からって
言えるほど長いわけちゃう
せやけど…
長さと重さはイコールやない
お前が好きになったんや
もう止まらへん。
北さんにすら嫉妬してまうほど…
お前が好きやねん」

後ろから抱き締めてた姫凪を
向き直らせ
床に押し倒す

『侑！？』

「大丈夫や。
無理矢理ヤル程
ケダモノやないて。
なぁ？ドキドキしてる？
姫凪は…俺を
意識してくれとる…？」

顔の横についた手で
逃げ道を塞ぎ
ユックリ姫凪に近付いていく

さっきより真っ赤な顔
何か言いたげな唇
オズオスと合う視線

どれを取っても期待は膨らんで行く

「なぁ？今、俺がこの手退けたら
お前は逃げる？」