第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
『ひゃあっ!
擽ったい…!止めぇ!』
え?おいおい。
マジか?
勘弁せぇよ。
可愛らしい声にムラムラしそうになる
バカ息子を殴りつけたくなる
攀じる身体からフワリと上がってくるのは
姫凪の甘い香水の香り
だーかーらー!
「姫凪かい!なにしとんねん!」
なんで尽く予想を裏切ってくれんねん!
お前はァァ!
『こっちのセリフや!
エロ侑!
サクラにいつもこんな事しとるん!?
ほんま二人きりにせんで良かったわ!』
俺を振り返り
姫凪が軽蔑した眼差しで
俺を見上げる