第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
抱えられて去って行く治くんを
見送りながら侑くんが
「今から先生が
車で送ってくれるんやけど
今日オカンら出掛けてて居らんねん
どっちかでも、両方でもエエ…
少しの間
治に付いとってやってくれへんか?
俺もこのまま帰って居ろうと思うけど
買い物やらオカンへの連絡で
バタバタしてしばらく
付き添ってやられへんねん
寝かしときゃ大丈夫やと思うねんけど…
それでも心配やから…」
私と姫凪に声を掛けてきた
『うん。エエよ、行く。
なぁ?サクラ』
「うん」
そう返事したものの
私の心はグチャグチャやった。