第23章 水色の思い出 (逆ハー)
「よく晴れたわねー!」
トリッシュが感極まったように両手を空に伸ばす。
雲が多少あるものの天気は快晴で。浜辺も賑わい海の家は盛況。
車に数時間揺られてやってきたこの浜辺は、最近ダンテが見つけた海水浴場だった。
「さー泳ぐわよ!バージルっビーチパラソル立てといて!」
水着の上にホットパンツを履いていただけだったトリッシュは、さっさとそれを脱ぐと持ってきた袋に入れて砂浜に置いた。
惜しげもなく晒される美しい身体に、でさえ見とれてしまう。
周りの客も突然現れた美女に目を見張り、少し遠くでナンパ男がトリッシュを指さし何か話していた。
「早々捕まりそうね、トリッシュ」
落ち着いた様子で言うレディ。彼女も着ていた服を脱ぎ、水着になっている。
「ここお願いしてもいい?」
「あ、うん!私もビーチパラソル立てるの手伝ってるから」
「終わったらすぐ来てね」
「わかった」
ビーチボールを持つと、レディもトリッシュに合流した。
トリッシュに近づいていたナンパ男達はその時丁度声をかけていて、は心配になる。
あの二人に下手に手を出せば半殺しだ。