第4章 お兄様の秘め事
【×視点】
ミア達と大変騒がしくなったがいろいろと楽しかった。グリフィストはその感想を胸に、城に帰ったあとのこと
グリフィストの双子の弟はグリフィストの部屋に遊びに来ていた
「ん……エスト」
グリフィストは無表情。だが、エストが遊びにきたことにかなり嬉しいようだ。グリフィストの周りには花が舞うような幻覚がエストからでも見えてしまう
エストはグリフィストのように、黒い髪で知的な顔ではないが茶髪で野性的な風貌は美男子といえるだろう
そんな、エストがグリフィストの前に暇そうにたっている。
「最近、毎日のように家に居ないよな、何をしてるんだよ」
「最近………ミアの家を訪ねているが」
「ふーん……」
グリフィストの無表情は変わらなく、エストは首を傾げた
「なんでだよ、あんな、あいつのこといやがってたのに」
「ああ……不思議だ」
自然と笑顔になる、グリフィスト。最近、ミアの話題ではいつもこうなる。
エストにはそれがたまらなく不思議だった
「それより、エスト。バーデン男爵について知っているか」
グリフィストが真剣みな表情になる。
「バーデン男爵…?…それが、どうした?」
「いや…なんでもない…、ただ、妙に……嫌な予感がするのだ
……ミアに影響がないといいが。」
グリフィストのやけにミアを心配している。
エストは少し驚いているが、なんだか、嫌そうな、苦いものを食べた後のような顔をつくった
「グリフって、心配性な性格なんだな。11年一緒にいたが、知らなかった、あと、ミアへの執着すごいな」
「…ミアは俺の初めての友だ。」
嬉しそうに、ミアがプレゼントした壊れた時計を見つめた、グリフィストにエストは力なく笑った
「なーんか……おもしろそーじゃねーか。近いうち、遊びに行くんだろ?俺も連れていけ」
エストのニヤニヤした笑みにグリフィストは不思議そうに眉間を少し、広げた
「……なにをするつもりだ?」
「ミアと、話してみたいんだよ」
品定め……。
と、エストは言わずに、11才とは思えない妖艶な笑みを浮かべた