第19章 偵察

久しぶりに緑間に睨まれた気がする。


「え…と…。」

「まぁ細かいことはいいじゃん。あ、一緒にバスケやってく？大坪さんに言ってみようか？」

「いや…大丈夫…！邪魔したくない…から…。」

「んお？別に邪魔じゃないけど…なぁ？真ちゃん？」

「…邪魔…なのだよ…。」

「うっ…！」（そんな…はっきり言われると…。）


邪魔なら仕方ない、と落ちこみつつも、帰ろうと歩き始めようとした時だった。


「ま…まぁ…見てるだけ…なら…別に…かまわないのだよ…。」


緑間はメガネをかけ直し、そう言った。


「…大丈夫。邪魔なら帰るね……ゴメン…。」

「っ…い…いいと言っているのだよ…！」

「でもさっき…邪魔って…。」

「うるさい。見ないのなら帰れ。」

「見ます。」

「ぷっ…！ククッ！！」


高尾が笑いをこらえていた。


「大坪さん！見学者来ました～！誠凛のマネージャーらしいッスわ。」


体育館に入り、高尾が大きな声で言うと、シュート練をしている手を止め、皆がこちらを見た。


「誠凛のマネージャー？」


大坪は私の前に来た。


「！…」（身長…高っ…。やっぱり近くで見ると…凄い迫力…。）


圧倒されてしまった。


「…そうか。」

「！…い、いいんですか？」

「あぁ…監督。」


大坪は監督にも話をしてくれたらしい。


「…」（2日…時間をもらってるから…今日は秀徳をじっくりと観察してみよう…。海常は…全然偵察できなかったからしょうがないけど…明日は桐皇見て…それから…。）


いろいろと考えていると…。


「危ない！！」