第19章 偵察
「…?」
すると、黄瀬は立ち上がり、大きな声で言った。
「おっ、俺も!菜月っちのこと、中学時代から好きッス!大好きッス!!」
「!…あ…ありがとう…私も、好きだよ?」
「へっ!?あ…ち、違っ…!そうじゃなくて…あ~、でも…黒子っちが大事にしてるし…うあ~っ…でも…うわ~っ…!」
何か1人でぶつぶつ呟いていた。
「桐皇との試合、みんなカッコ良かった。」
「…?」
「でも、その中でも、涼太が1番カッコ良かった。」
「!…//////」
「…本当に、涼太に告白してくる女の子とかは、可愛い子ばっかりで、でも…見てるのは顔。」
「…」
「顔以外にも、カッコいいところいっぱいあるのに、もったいないな。って思った。」
「!…」
「あ…試合、お疲れ様でした。今更ですけど…。」
「あ…あぁ、ありが」
私は黄瀬を抱きしめた。
「ちょっ…!?菜月っち!?どっ…どうしたんスか!?///////」
「あ、えっと…あの時、試合終わったあともハグしたいって言ってたから…してみたん…ですけど…どう…でしょうか…?」
自分でしておいて恥ずかしくなってしまった。
「ど…っ…どうでしょうか…って…//////」
心臓の鼓動が速かった。
「…ホント…菜月っちだけなんスわ。」
「え?」
黄瀬は抱きしめ返してくれた。
「こうやって、俺の内面を見てくれる人。」