第14章 ここからが本番
宮地のシュートも火神が止め、日向がボールを受け取り、火神にパスを出した。そして火神がシュートを打ち、綺麗に決まった。
「入った…。」
「マジかよ…ってことは…。」
第3クォーター、1分35秒。47対56。
「9点差…。」
なんとか正気を取り戻した。
「ゴメン…もう大丈夫…。」
「…でも、心配です。」
「ううん…平気…。それより試合…。」
「……はい…。」
納得いっていないのか、私の方も確認しながら試合を見る黒子。
緑間がシュート打った。でも火神は跳べなかった。
「!…」
綺麗に決まったシュート。
「…ガス欠…。」
「…はい…。」
「火神君だけじゃない…皆…。」
流れが徐々に変わっている。
「第3クォーター、終了です!」
審判がそう言い、第3クォーターが終了した。
皆、息が荒く、体力がなかなか戻らなかった。
「クソ…!」
「火神、熱くなりすぎだ。もっと周りを見ろよ。」
「そうだ。それにさっきはいくところじゃねぇだろ。1度パスして…」
「戻してパス回してどうすんだよ…。」
「あ?」
火神の様子が明らかにおかしかった。
「現状秀徳と渡り合えるのは俺だけだろ。今必要なのはチームプレーじゃねぇ。俺が点を取ることだ。」
「!…」(火神君…。)
「おい…なんだよそれ…。」
「それと自己中は違ぇだろ。」
すると、黒子が火神の前に立った。そして右手で握り拳を作り、火神の頬を殴った。