第2章 仲間
鶴丸「君はずいぶんと雰囲気が変わったな」
「雰囲気?そうでしょうか?」
鶴丸「んー、明るく、いや……なんだろうな。憑き物が落ちたみたいな感じがする」
じーっとこちらを見つめてくる鶴丸さんにまつげが長いな、整った顔立ちだなと観察していたがそう長くは見ていられずすぐに顔をそらすと鶴丸さんはなにかを察したように、にやにやと笑っている。
変なことしなきゃいいけど……
「伽羅さん、昨日は……」
そこで言葉を切る。
いや、だってすごい見てくるもん。
馴れ合うつもりはないと言ってたけど……反抗期なのかな。
伽羅「あんたのことを、嫌ってる訳じゃない」
「え……」
伽羅「それだけだ」
口数は少ないが、嫌っているわけじゃない。
これはとりあえず……進歩してるのだろうか?
それ以降、伽羅さんはしゃべらなくなったが私の心はとてもぽかぽかと暖まっていた。
これからは伽羅ちゃん、と呼ばせてもらおう。
「今度は……一期一振さん」
この中で一番緊張する人だ。
あのときのことを、思い出すと赤面しそうになる。
ファーストキス。あれはキスにはならないと思っているが少なくとも皮膚同士が触れあって……やめよう考えないでおこう。