第2章 仲間
長谷部「……主?」
布団に潜られてしまった主を見ていたが、布団から出てこず話しかけてくることもしなくなったので気になってそっと布団のなかを覗くと、主は眠っていた。
相当お疲れだったのだろう。
長谷部「……比べるものでもないか」
主の寝顔を見ていると、暖かい気持ちになれた。
それは前の主には感じなかったものだ。
前の主は、レア物というものが好きだった。
そばには必ずといって三日月をそばにおいていた。
自分の思い通りにならないと物を壊したり、他のやつらに当たったりしていた。
気に入らないことを言われれば刀を折ったり……本当に、主とは認めたくない人だった。
だが、新しい主は……
『頑張れ……へし切長谷部さん』
この人なら、信じたいと思う。
俺を癒してくれている最中に見た主は……とても綺麗で神々しく輝く女神のように思えたほどだ。
長谷部「……ありがとうございます主」
いつ折れてもおかしくない俺を主は……この人は救ってくれた。
自分が倒れようとも俺を……
長谷部「今度は俺がお守りしますね……主」
ずっと……お守りいたします。