第2章 仲間
長谷部「もっと俺たちを頼ってください……仲間なんですから」
「な、かま……」
初めて言われた。
今まで家族とか友人とかそういうものがいないに等しい状態でいたためか仲間と言われてピンとくるものがなかったがそれでもすごく嬉しい。
認めてもらえたと思えて、私は長谷部さんを見たあと布団のなかに潜った。
温かくて甘い。
私が求めていた……そんな暖かさに安心できた。
長谷部「あ、主?どうしました、もしや仲間とか嫌でしたか……そう言えば主が喜ぶと燭台切が言っていたのですが……」
「……寝ます」
燭台切さんからの入れ知恵か。
でも彼も思ってないことを言うとは思えないし少しは仲間だとか思ってくれているのだろうか……そうだとするなら、嬉しいな。
でも……。
「仲間って言われて喜ぶ私ってチョロいですよね」
長谷部「そのようなことは………」
あ、これチョロいって思ってるやつだ。
そう思われても仕方ないので否定もしないけど、ここの刀達はどこか甘い気がする。
なぜ私を審神者だと……仲間だと思えるのか、わからない。
前任のことがあるから普通は警戒してばかりで心を開くわけがないのに主と、仲間と言ってくれるのがわからない。
私に信用させられるだけの何かがあるとは思えないのに本当に不思議だ。