第47章 怒られた
燭台切「主、ここにいるの?」
「え…」
燭台切さんの声に驚いて襖を開けるとそこには軽装…ジャージ姿の燭台切さんがいた。
顔は国宝級イケメンなのにジャージが似合ってるって不思議。
元がいいとシンプルなジャージでさえ、何か特別な服に見えてくるのは私だけなのだろうか……ジャージ、楽そうだな。
「どうかしましたか?」
燭台切「遠征のことで話があってさ。明日の当番のこととか」
そういえば決めなきゃなとは思っていたのだ。
今でも近侍は長谷部ではあるのだが夜は長谷部に休んでもらおうと夕飯の時に強制的に近侍を変えたのだ。
この場合、今は燭台切さんが近侍と言うべきなのだろうか。
無理にでも近侍を交代させないと私のせいで疲労で倒れかねない。
朝から晩、いや深夜まで働いてくれているので申し訳ない気持ちで胃がキリキリ痛んでいたので思い切って良かったかな、と今では思っている。
でも、長谷部に近侍を変えたことを話してないから……後からとんでもないことになりそうな予感がするから違う意味で胃が痛む。
だって、あの長谷部が近侍変えるね?なんて言って素直に納得するわけがないもの。
後でたくさん怒られよう……。
「その辺りは明日の朝、決めようかと思って…厨の方は燭台切さんと歌仙さん、宗三さんに鯰尾にお願いしようかな。鯰尾の監視…フォローに骨喰も」
厨、つまりは料理担当は早めに決めておいて損はない。
前に見た目で料理ができそうと薬研くんとか鯰尾に任せた時には、この世の食い物とは思えないものが出てきてみんな顔が青ざめたものだ。
それからはなんとか料理上手な人を見つけ、その人たちに頼んではいるがいつまでもそういうわけにはいかないので料理下手な人もフォロー役をそばに置いて少しでも食べれるものを作れるよう頑張ってもらおうという作戦だ。
それで人が食べれるものが作れるかはまた別問題となるけど。