第38章 女子力ってなんですか
次郎「大丈夫だって主!昔の人に比べちゃ高い方だとアタシは思うよ!」
長谷部「主、お茶です」
「ありがとう……アタシは、ってつける辺り他の人がどう思っているのか気になりますね」
心に傷を負った私は居間で三人仲良くお茶を啜っていた。
長谷部は居間に来たときには既にいたので、お邪魔させてもらったのだ。
それにしても、鯰尾と同じくらいの身長なのに小さいと言われるなんて……ちょっと心外。
長谷部「主が大きくても小さくてもどっちでもいいだろう。俺は今のままでも素敵だと思ってますよ」
優しく微笑んで言ってくれるのは嬉しいのだが、私の身長は平均です。
「たまに私のことを小さいと言う刀がいますけど……鯰尾と同じくらいの身長なのに小さいと言われるのはちょっと傷つくのですよ」
長・次「え」
「……な、なんですか」
信じられないという顔で私をみる二人に私はすぐに顔をそらして壁を見つめていた。
う、嘘じゃないもん。
長谷部「主……盛ってま……」
「盛ってない」
次郎「いやぁ、さすがに……ねぇ」
なぜそんな目で見るのだろうか。
別に三日月さんと同じくらいなんだ!って分かりやすい嘘を言ってる訳じゃあるまいし……
ずずっとお茶を啜っていると、部屋の外から私を呼ぶ声が聞こえた気がした。
気のせい……?
薬研「あ、いたいた。大将、ちょっといいか?」
「気のせいじゃなかった……どうかしたの?」
薬研「大将宛に、くーるびん?ってのが届いてな。あとこの小さい箱とな」
クール便……あ。
「多分クール便ってやつはアイスの材料だよ。その箱はこっちにくださいな」
よいしょ、と立ち上がって薬研くんのそばに行くと箱を受けとる。
一昨日注文して二日で届くなんて本当に通販って便利なものなのね。