第38章 女子力ってなんですか
「最近、私への扱いが変わってきてるな……警戒されてないってことだからいいんだけど……」
不思議と一部の人との関係性が変わりつつある。
遠慮がないというか……壁がないというか。
うまく言えないがそういうことだ。
殺気や恐怖、警戒などそういうものが少しずつ感じられなくなった。
その代わり……こう、ひやっとするようなゾクッとするような目で私を見ることがある。
殺意とかじゃないんだけど……現代にいたときに憎悪とか奇妙なものを見る目とかいろんなものを感じていたけど一部の刀剣男士が私をみる目に違和感を感じずにはいられないのだ。
私に気がある人の目とは違うし……これだってはっきりしたものがわからないからもどかしいな。
「他にどんな感情があったかな……愛でも恋でも憎悪でも殺意でも……喜怒哀楽、どういう感情なのかもわからない。いや喜びに近い気も……」
考えれば考えるほど正解とはかけ離れていく感じが否めず考えることを今は、やめることにした。
「また落ち着いてるときにでも考えよ……わぷっ……!」
そう決めたところで考え事をしていて前をみていなかったために人にぶつかり倒れそうになるが、すぐに腕を掴んでくれたようで転ばずに済んだが……鼻が痛い。
「ごめんなさい。考え事をしてて……」
次郎「アンタはいーっつも何か考えてるね」
「次郎さん……」
どうやら私は次郎さんにぶつかってしまったようだ。
相変わらず……大きい。
二メートルは普通にあるよね……
こんなに大きいと心も広くて優しいんだろうな……
次郎「あれアンタ……縮んだ?」
……心が刃物で抉られたような痛みを感じました。