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真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第11章 世界にひとつだけの花


【ボクの幸せ】







「ゆーう、ハイ、これ」


帰ってくるなり、小百合姉ちゃんが手渡してきたのは


淡いピンクの封筒だった


一瞬、ドキッとしたけど、封筒に書かれた丸文字に、すべてを察する


「ポストに入ってたわよ。……すごいわね毎日」

「からかわれてんでしょ」

「そんなわけないじゃない!ゆう、カッコイイもの」






ふふっと笑って、僕を見上げるあなた


とうに抜いてしまった身長


その華奢な身体だって、簡単に包み込むことが出来る


なのに……


もう簡単に手さえ繋ぐことが出来ない





「ね?ゆうは好きな子いないの?」

「……どうして?知りたい?」

「うーん…複雑だけど。私、ゆうのお姉ちゃんだからね?…認めた子じゃないと許さない」

「……こーわ(笑)」

「あら?本気よ?」





長い髪を靡かせ、

その美しさは、月日を重ねる事に増す

悪戯な笑みは、昔から変わらない

真っ直ぐに澄んだ瞳が、何より好きで


同じ時を過ごす度、気持ちは確かなものに膨らんだ





「私、ゆうには、誰より幸せになって欲しいの」

「小百合姉ちゃん……」

「約束して?ね?」

「……うん」





あなたは、

いつか…

僕が好きだと言ったら

それを叶えてくれますか




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