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【NARUTO】人狼といっしょ。

第4章 少しの歩み。


リンに座るように促し、オビトを蹴り、の横にたつ。
そっと、の頭を引き寄せようとすると、包丁の先がこちらを向く。
「危ないですよ、旦那様。」
「そ、そーだね」
「どうぞ、お待ちください。旦那様。」
の背後でにやけるオビトの顔。
「あのさ、なんでが怒ってるの?」
「怒って、いる?何故?」
「怒っているんじゃなきゃなんなの?」
腰に回された手を感じ、包丁をカカシの鼻先に突きつける。
「何度も言わせないでください、危ないですよ、旦那様。」
「……俺だって怒ってるんだけど」
「そうですか、私は怒っていません」
「いい加減認めたら?」
「怒っていません!!!」
ぶわっと風が吹き上がり、ドスッとオビトが座る真横に刺さる。
狼の姿になり、威嚇をする。
地を這うような不気味な声。
犬の威嚇の声とは違う、全身で危機感を感じる。はカカシが、この姿をなんと褒めても苦手としているのは知っていた。
リンに牙を向けると、旦那様はクナイを取り出していた。
それを見てオビトがを抱き上げ、震えるような声が聞こえ静かに人の姿になる。
過呼吸を起こしているのか、オビトは寝かせ座布団を枕に、カカシを見たが呆然としていた。
パニックになっているのか喉を掻いたり、口元に手を当てたりしていた。
優しく頭を撫でて呼びかけると、唇を押し付けていた。何度も何度も執拗にキスをすると、次第に落ち着き、ぎゅっとオビトの服を掴んでいた。涙を浮かべボロボロと流れだすと震えていた。
「きゅ、きゅうに、いき、できなくてわた、わたしっ」
「落ち着け、」
ぎゅっと抱きしめられオビトの鼓動に合わせて息をする。頭が真っ白になり、は目を閉じる。何分立ったかかわからない、けれど、オビトの温もりと鼓動に気持ちが落ち着く。
「ありがとう、ござい、ます」
「落ち着いたか?」
「はい、何度もご迷惑お掛けしてすみません…綱手様のところに行ってきます」
「送る、またぶっ倒れたら困るだろ」
いつもなら断るのだが、先ほどの呼吸が出来なかったのが相当怖かったのかまだ少し手足に違和感があるからなのか、こくりと頷いて謝っていた。
ふらりと、オビトに支えられ立ち上がる。
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