第2章 愛してもらいたかった。
そう言い切る。
サクラは首を何度も振って、ナルトは違うそんなのは幸せじゃないと言ってた。
は嬉しそうに聞きながら、受け流していた。
「」
名前を呼べば彼女は目を見開き、微笑む。
「はい、はたけさん。申し訳ございません、何度もご迷惑をおかけしてしまって…本当に申し訳ございません」
旦那様。
そう呼んではくれないとわかっていた。
「五代目がここで療養しないさいって、二日に一回サクラの治療を受ける意外は此処で自由にしていいってさ」
「………そう、ですか…わかりました」
彼女は目を閉じて考え込んでいた。
「やっぱり、綱手様の指示でしたのね…大丈夫ですよ、はたけさん」
なにが、そう言ってしまいたかった。
その言葉で安心したのは俺ではなくてサクラとナルトだった。
言いかけた言葉は静かに戻っていった。
大丈夫の意味がなんなのか、自分をどう思っているのか聞いておけばよかった。
翌朝、彼女の姿はなかった。
公園の木陰で目が覚める。
寝心地が良い木の根を見つけ眠ったのは覚えている。
今何時だろうと公園の時計を見上げると昼前だった。
サクラとの約束の時間にくあぁあっとあくびをして人の姿に化ける。
ズキズキと痛む子宮、背中が痛み猫背になってしまう。
何故か噛みちぎった手は元に戻っていた。
感触を確かめながらも、はゆっくりと歩き始める。
頭に刺さる松の葉を取りながら病院に向かうが、どうにも日当たりがよく喉がはりつく。