第14章 懐かしさと。
「え?」
空白。沈黙。
病院の一室で綱手と、サクラは額を抑えていた。
私は頭が真っ白になり、お腹をさする。
これが最近の癖らしい。リンに指摘されて気がついた事だった。
「え、っと?」
大混乱すると人は考えられなくなるらしい。
ぱちくり、ぱちくり。
さす、さす。
「あ、あのね、さん、一応火影様には確認したんだけど⋯そのぉ」
黙っていろサクラと言われ綱手に肩を掴まれる。びくり、と跳ね上がる肩。
はごくりと唾を飲む。
「もう一度言う。」
ひゃい!と声が裏返る。
「お前は火影の妻だ。市役所の奴らに何度も確認させたが、お前と六代目火影は夫婦関係となっていた。事実だ。詳しくは火影に⋯聞く、しかない、な」
「⋯⋯」
口をぽかんと開けて固まる。
「」
綱手に呼ばれはっとする。
「⋯⋯綱手様⋯その、火影様がこうした事をなさったのでしょうか」
「恐らくな」
「⋯⋯その目的は⋯」
「目的?そんなものあいつにある訳ない。」
「⋯火影様は⋯さんを、誰より愛していますからね」
は何故かこみ上げた熱く熱く収まらない様な熱さにぎゅっと綱手の肩をつかむ。