第11章 人狼とは。
「ナルト、抱っこしてあげましょうか?」
はそういうとナルトは顔を背け、暫くするとひしっと抱きつく。よいしょっと抱き上げると赤子のようにあやしていた。
「ダメですよ、いくらサクモさんでもナルトを虐めては許しませんよ」
「それは怖そうだ、あぁ、次に帰るのは少し後になりそうだ、帰ってきたらまた来るよ」
「えっ⋯そんなにかかるのですか」
「うん、約束したろう?僕も頑張るよ」
「はい⋯!」
そう、自分という者がどういう者なのかなんて、彼女はもう気にしてはいない。
今はただ、今と向き合うしかない。
彼女はそれにやっと近づいている。
カカシも、カカシの友人達も、みんなそう。人狼より、と向き合っている。
それが、大事。
何より大事な事。
「やな感じだってばよ」
「まぁまぁ、サクモさんは博識ですよ?」
「そーじゃないってばよ!!!ねーちゃんほんっっっと男見る目ないってばよ」
うーんと考えたが。
サクモさんは優しく、ちょっぴりイジワル。
カカシさんはとても、一途。
イタチさんも優しく残酷にも深く人を愛す人。
ダンゾウ様は⋯優しくて愛情深い人。
私の周りの男の人は皆いい人だと思うのだけれど?
「どーせ、婚約者とかゆーやつにも浮気されるんだってばよ!」
「う、浮気ですか」
「浮気って犯罪なんだってばよ!」
「へ!?!?!?」
犯罪!?
は目を白黒させる。
「へ!?う、う、浮気ってなんですかナルト」
「はぁあ?!浮気も知らないのかよ!ねーちゃんそんなんで良く婚約者なんて出来たってばよ」
ひょいっと、腕から離れたナルト。腕を組みながら呆れたような仕草をとる。
「ねーちゃんとちゃーんとした婚約者だっていうのに、あーあの娘可愛いなーケッコンシヨー!あーあの子素敵~ちょっとぉ~!」
何故オネェ風なのか気になった。
「とか何とか言ってねーちゃん以外に好きになっちゃう事だってばよ」
真っ青な顔をする。