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【NARUTO】人狼といっしょ。

第6章 XXXXXXX回目のやり直し。


『あなた…紫を殺しに行くのでしょう?』
ハッとするような冷たいだけの言葉に、頷くだけだった。
妻は、涙を流しながら一言。
『大丈夫、紫もわかってるわ。いつも言っていたから。自分が死ぬときはサクモに殺される時だって』
けれど…
『あの子と私がそんなに違うとは思えないのですが…あの子は殺されるのですね』
『人狼は群れること、人狼同士の繁殖を禁止している、それはね、それだけ脅威なんだよ』
『私とはあなたでは分かり合えないでしょうね…』
『…そうだね、僕は殺しに行ってくるよ』
『あの子の子供は…殺さないで』
それから、紫と父親は殺された。
二人共里によく尽くした人狼だった。
父親は三代目によく尽くし、根にも通っていた。
それでも尚、紫に出会い恋をして愛をして結ばれた。
二人はサクモを見て微笑んでいた。
『サクモ、ごめんなさい。でもね、娘をお願い』
『サクモ殿、あの子をどこに隠したかは言えない、けれど、できるなら…貴方の傍で』
『ええ、私は父親を知らないから、貴方みたいな人が父親だったらって思っていたもの、私の旦那様は旦那様だけで貰っていくわ』
『しょうがない、紫は頑固だから。サクモ殿よろしくお願いします』
サクモの目の前でサクモが握っていたクナイを胸に刺し死んでいった。
血眼で探した、どこまで自分が走っていったかわからなくなるぐらいに。
そこでやっと見つけた、紫に似た美しい白銀の小さな狼。
怯えて震えていた、金色の瞳は父親によく似ていた。
藤色の毛並みは母親によく似ていた。
「だから、一目でわかった、紫の娘だとね」
それからは、が知ってのとおり。
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