第3章 モルヒネを追って
「……ふっ!」
俺は持ち前の回し蹴りで対処しつつ、黒服の奴らの相手をしていた。
途中紅雀のチームの紅時雨の仲間も参戦してくれたけど、黒服の連中は次から次へと飛びかかってくる。
「つか、しつこいっつの、……っ!?」
ふと相手の顔を見て、背筋を冷たいものが走る。
……なんだ、コイツの目。
入ってすぐに出くわした時にも感じた、まるで人形の眼球みたいに虚ろな二つの目。
それにコイツの顔、見たことがある。
まさかまたドライジュースの……!?
「……っ!?」
気を取られたのが隙になって肩を殴られた。
キツい痛みが指先までビリビリ伝わる。