第7章 終・嘘つきとさよなら
【言い訳など聞きたくはない!!!! 私はお前をそんな子に育てたつもりはないぞ!!?】
怒鳴って片手を振り上げたお父さん
…またぶたれる
そう思って目を瞑ったが、いつになっても痛みが僕を襲ってはこない…
【父さん、叩かないであげて? 風夢が痛そうだよ?】
お父さんと僕の間には風夜兄さんが立っていた
【しかしな風夜…、これは風夢に対しての罰なんだ】
【じゃあ僕も叩いてよ? やったのは僕なのかもしれないよ?】
風夜兄さんがそう言うと、お父さんは上げていた手を下ろした
【…私はもう寝る。 風夢、罰として一週間は外出禁止だからな…】
それだけ言い残して、お父さんはお父さんの部屋に消えていった…
お父さんが簡単に引き下がった理由はとっても簡単
風夜兄さんに弱い、それと…
"僕"と"風夜兄さん"、そっくりなせいで本当にどちらがやったのか分からないからだ…