第7章 終・嘘つきとさよなら
=ガッ!!=
気付いたら僕は、持っていた本で相手の子を殴っていた
大好きな本の角は血で汚れていて、殴った相手の子は真っ赤に染まる片目を押さえながら地面に倒れて泣いていた…
あれ?
僕は何をしてしまったのだろうか…?
分からない…
ワカラナイ…
【本当に、申し訳ありませんでした…】
【申し訳ありません…】
【失明はしなくてよかったけど…、もしこの子が失明してたらどう責任を取ってくれるんですか? 子供の教育がちゃんとなってないんじゃないですか!!?】
その日の夜。
お父さんとお母さんは僕が怪我をされた子のお母さんに頭を下げて謝っていた
=バシンッ!!=
乾いた音が部屋内に響く
僕は床に倒れ込んで、ズキズキ痛む頬に触れた
【どうして相手の子に怪我させたんだ!!?】
怒鳴るお父さん。 僕はお父さんに頬を叩かれたのに理解した…
お母さんは何も言わない、…かばう意味もないのかな…
【だって…、あの子が…】