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文スト夢倉庫

第10章 新旧双黒+織田作/楽しい文化祭



休憩室にもなっている空き教室に月尾を連れていき、座らせた。
泣き止んではいるが、その顔はまだ元気がない。


「…少しは落ち着いたか?」
「うん…。ごめんね、急に泣き出したりして…」


無理に笑顔を作ってやがる。
きっと、相当怖かったに違いない。


「悪ぃな…。助けるのが遅くなっちまって」
「そんな!! そんなことないよ!!」


月尾は思いっきり顔と手を横に振って、真剣な顔で俺を見た。


「本当に嬉しかったの…。あの時本当に怖くて、心の中で”助けて中原くん”って思ってたら、本当に来てくれて…凄く、嬉しかったの。だからね、泣いちゃったの…///」
「…え? え、え!?」


今、なんて…?
夢じゃ…ねぇよな…??


「あっあの、中原くん…っ、私…」
「ちょ、ちょっと待て!! まず、俺から!俺から言わせてくれ!!」
「え…?」
「こっ、こういうのは…やっぱ男から言うもんだろ…」
「??」


やべ、緊張してきた…
そんな潤んだ目で見んな…反則だろ…しかもメイド服だし!!


「そ…その…あー…あれだ、あの…」

「あぁぁぁぁぁもうじれったいなぁ。もっとスッと言ったら? 好きってさぁ。たった一言でしょ、馬鹿なの中也」


突然、少し離れた場所から聞き慣れた声がした。


「なっ…!!?? だっ太宰手前ぇぇえ!!!💢」
「太宰くん!!??」
「やぁ月尾さん、そのメイド服よく似合ってるね、可愛いよ♪」
「何で手前ぇがここに居るんだよっ!!??」
「えー。最初から居たよー。そこに入って来たのはキミ達じゃないか」
「なっ…!!??」


う、嘘だろ…居たかコイツ!?
いや…そういやそれどころじゃなくて教室内なんて見てなかった…マジかよ最悪だ…!!!


「あーあ。いい寝床だと思ったのに…。二人のイチャつくところなんて見たくないからね。別のところ探してこよーっと」
「手前ぇ仕事しろ!!!💢」
「えー。中也こそ、さっさと告白しなよね。転校初日から一目惚れでずっと好きだったんでしょ?」
「手前ぇは頼むから黙ってろぉおおおお!!💢💢」


悪魔のような笑みを浮かべて、ご機嫌に太宰は出て行った。
急に訪れたこの沈黙が痛い…。


「あの…、中原くん、い、今のって…///」
「今のは…その…///」





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