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文スト夢倉庫

第10章 新旧双黒+織田作/楽しい文化祭



-3年3組 クラス喫茶店-


「ねぇ聖子…、あそこのテーブルのお客さん、聖子に料理を運ばせろって煩くて…。ごめんね、断りたかったんだけどなんか怖くて…」
「大丈夫だよ、私行って来るね!」
「気を付けてね!」


先程からずっと視線が気になっていた。
ちょっと怖いけど、お料理を運ぶだけだし…
ファイトだ私!!


ご注文頂いたお料理を丁寧にお盆に乗せて、
落とさないよう慎重にテーブルまで運んでいたところ


突然出された足に引っ掛かり、お盆ごと転倒してしまった。


「聖子!? 大丈夫!?」
「あーあ。どうしてくれんだよ、服が汚れちまったじゃねーか」
「何言ってんの!? あんたが足出したの見てたんだからね!?」
「あぁ? てめぇは黙ってろ!!」
「…ありがとう、私は大丈夫だから、下がってて?」


友達を下がらせて、その男の人の前で頭を下げた。


「あのっ、ごめんなさい! お怪我はありませんか…?」
「そうだなぁ…お前のせいで俺の大事なズボンがパンツまでびしょびしょだ。ほら、拭けよ。拭くものがねぇなら舐めて貰っても良いんだぜ?」
「…っ」
「ほら、どうしたんだよ、早くヤれよ。この店は最低だって言い回っても良いんだぜ?」
「わっ…わかりました…」


ニヤニヤした男がズボンのチャックを下したその時


「…お客さん、何してんですかぃ?」
「…っ中原くん!!??」


呼び込みに出ていた中原くんが男の肩を掴んでいた。


「なっなんだ手前は!?」
「それはこっちのセリフなんだけど?」
「離せ!こっちは客だぞ!?お客様は神様だろーが!!」
「うるせぇよ…」


酷くドスを利かせた声で言い放つ。


「聖子に手を出す野郎は神だろーがなんだろーが関係ねぇよ。ぶっ飛ばされたくなかったらとっとと消えな」
「なんだと…!!」
「あっ兄貴!こいつは!!あの三高の四天王をたった一人で倒したっていうあの中原中也です!!」
「なっ…!? …くそっ、覚えてやがれ!!」


そう言って、二人は逃げるようにその場を立ち去ったのだった。



「…ったく。なんだあの野郎は…。月尾、大丈夫かよ…っておい!?」
「う…うぅぅ…」
「なっ泣くなよ!? あー…委員長悪ぃ、ちょっと月尾休ませて来る!!」
「おぅ、行って来ーい」

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