第1章 闇色夢綺譚~花綴り~
【※堕、乱れた呼吸】
「…っ、あ、っ…!」
俺が選んだ答えは、果たして彼女にとって幸せに繋がる答えだったのだろうか。
「左之、さんっ…!あっ、もっ…!」
【左之さん…お願い、私を…殺して】
俺には名前を殺す事は出来なかった。
【私、土方さんを傷付けて逃げた…】
だから、どうしたと言うんだ…。
【身元もはっきりしない私はどの道、死ぬ運命】
違う、俺が…!
【だったら、貴方が今直ぐに私を…っ!!】
「俺が名前を救ってみせる…!」
そう言った俺は名前を自身の膝の上に跨らせ元からはだけていた胸元を更に広げると露になった胸を両手で寄せ既に尖っていた先に舌を沿わせた。
「あぁ、っ…!左之、さんっ…!」
初めて聴く声に俺の理性は既になかった。
そして、その声で俺の名前を鳴きながら呼ぶと同時に俺の欲が一々反応する。
「名前…、もっと、俺の名前を…っ!」
そう言うと名前は甘い吐息混じりに俺の名前を呼ぶ。
「んぁ…さの、さんっ!…左之助さん…っ!!」
もっと、もっとして…っ!
「っ…名前!!」
彼女を汚しては駄目だと思いながらも俺の手はその淫らな行為を止めようとはしなかった。
嫌、名前の甘い蜜が俺を離さないでいたんだ。
それに、もっとと強請る名前がとても卑しくて、艶やかで、こんなに美しく乱れた女は一度も見た事がない。
いっそ、このまま俺が手折ってしまうのも良いだろうと思わせる。
だが、この行為も薬のせい。
名前には俺に対しての気持ちなんざ、これっぽっちも想ってはいない。
俺は名前の事が…
「さの、さん…!止めないで…っもっと、奥までっ!」
違う事を考えていた俺は名前の声で我に返った。そして奥までと言った名前は俺の頬を両手で挟むと火照った唇で俺の口を塞いだ。
「っ…!」
名前…。