• テキストサイズ

【薄桜鬼】闇色夢綺譚~花綴り~ ※R18

第1章 闇色夢綺譚~花綴り~


【※紅、咲き乱れるは罪の花】








俺だって、ンな事したくは無かった。

けどよ、仕方ねぇんだよ…。

お前の事をいくら探りを入れても何も出てきやしねぇ。
一つでもあれば普通に問うだけなのに、名前も、苗字も、出身も、何もかも…。

何一つ、だ。

だからお前に自白させようと思い、薬を食事に混入させた。

これが一番手っ取り早い。


俺は頃合を見計らい、名前に手をかける。

名前に触れる前は罪悪感が俺の頭の中を支配していた。

だが、

アイツの肌に触れた瞬間、

アイツの翡翠の瞳を覗き込んだ瞬間、


そんな罪悪感などは綺麗に消え去って行っちまった。


俺は夢中になってコイツに口付ける。


「んっ…はっ…」



この行為のせいか、出ない筈の名前の声…この場合は嬌声と言った方が良いだろうか、塞いだ唇から吐息と共に発せられた。

初めて聴く名前の声。

俺はもっと聴きたい、そう思ったら止まらなくなった。


「名前もっと、俺に委ねろ」

俺は#名前#の口を無理矢理こじ開け、舌をねっとりと絡ませた。


「はぁ、…んっ…っ」


名前との口付けは、

麻薬と同じ。

一度味わえば、虜にしちまう、それだけ甘く感じる。
/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp