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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第4章 ~くるり、くるりと悠久の輪廻~




お似合いだと言って直ぐに俺は名前殿の元から離れた。

その時、俺の胸の中に霞みがかった様になり、息が出来なくなった。
とにかくその時は名前殿と一緒に居るのが辛かった…。

「………」

くしゃりと潰れ、歪になった名前殿への贈り物。
目を閉じると髪が短くなった彼女が浮かび上がる。




もう…




これは…




「不必要でごさるな…」

そう呟きながら手のひらに力を込めた。






「だめっっ!!」


その時だ。
俺の部屋の戸が大きな音を立てながら開き、そこから飛び込んで来たのは名前殿であった。

「っ!!名前殿!?」

「ッあっ!!」

「な、名前殿!!」

俺の手元で焔に包まれたソレに飛びかかる。
勿論、己のバサラなので俺は熱くない。
だけど、彼女にはそのまま炎の熱さが伝わってしまった。



「ごめんなさいっ!!気付いてあげられなくて!!」



綺麗の翡翠の瞳から真珠の様な涙が溢れる。

「良いのだっ!!」

それよりも手を見せよっ!!

言葉使いが何時もより荒くなるが今はそんな事はどうでも良い。

「何をしておるのだ!!」

隠そうとする名前殿の手を無理矢理掴む。
だが、彼女は首を横に振り抵抗をする。




「私の手よりもっ!!」






幸村様の御心の方が大事にございます!!!






「っ…!!」



あぁ…



貴女と言う人は…。
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