第3章 ~ひらり、ひらりと久遠の破片~
【forty-fifth.】
【伝令】
ヒッ…。
何と間の悪い…。
早急に三成を探さねばなるまい…。
「家康のヤロー!ぜってーに許さねー!」
俺は手の平に拳を打ち付け家康に対しての怒りをあらわにした。
つか、マジで有り得ねーよ。
「あの家康が…」
【徳川家康・離反】
生温い風の正体はコレであったか。
まさか徳川が離反するとは思わなんだ。
イヤ…徳川は最近何やら妙な行動をしておったか…。
それに怪しい側近が大阪城に出入りしていたような…。
「その情報は偽りではあるまいな…」
ワレは確認すべく、伝令兵に聞くと
徳川家康直々申していた、と…。
「相、分かった…」
いつかはこうなる、そう思っていた事が、現実になるとは…。
これは、一刻も争う事態よ。
早急に、三成を連れ戻せねば…。
「左近…姫殿を」
徳川が何を仕掛けてくるか解らぬ故…。
念の為に姫殿を守らねばなるまい…。
ハァ、参った、マイッタ…。