第18章 くりすますをあなたと(三成)
ん…もう朝か…三成くん、良く眠ってるな。
ホント、寝顔もこんなカッコいいなんて、ずるい…。
愛は、目を覚ますと、スヤスヤと眠っている三成の顔を眺めて微笑んだ。
あ!そうだ、今のうちにあれを置いておかないと…
そうっと布団を抜け出そうとすると、その身体を三成の腕に閉じ込められた。
『み、三成くん…』
「愛様…何処にも行かないで…」
『起きてるの?』
「・・・・」
なんだ、寝言か…。もう、寝言までズルイんだから…。
まだもう少しいいかな…
布団を抜け出すのを諦めて、愛はもう一度三成の腕の中で身体を預けた。
あったかいな…
三成くん、私と一緒に居てくれてありがとう。
私、きっと三成くんに出逢うためにこの時代に来たんだよ。
いつも私を幸せにしてくれるのは三成くんだった。
三成くんは、幸せかな…
愛は、そっと柔らかい三成の髪の毛を撫でる。
「ん…愛様…大好きですよ…」
三成くん…
この乱世で、少しでも私が貴方が心休める場所でいられますように…
いつまでも三成くんの笑顔が隣で見られますように…
愛は、三成の腕の中で再び目を閉じた。