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テニスの王子様短編集~クリスマス~

第3章 日吉若


「お客様?」
「それだけ勧めてもらって悪いんですが俺には「日吉やないか。」
急に名前を呼ばれて振り返るとそこには忍足先輩がいた。
「一人でなにしとんや?彼女に送るプレゼントか?」
「別に、そんなじゃないですよ…。ただ、見てただけです。」
「ふーん…。」
「なんですか?言いたいことがあるならはっきり言ってください。」
「俺の勘やとお前、好きな子おる思ったからせめて、その子へのプレゼントでも探しとんかなぁって。」
「それも、千の技の一つですか?」
「そんなんとはちゃうけど、なんとなくや。ま、当たっとるやろ?」
「ほっといてください。」
「またまた、ほな、俺が一緒に選んだるやん!店員さん、女子に一番人気のプレゼントなんですか?」
「そうですね、やっぱりこちらのマフラーなんてどうでしょうか?」
「それえぇやん。じゃあ、それをラッピングしてください。」
「かしこまりました。」
「忍足さん!」
「まぁまぁ、そない怒るなや。俺がえぇの選んだったんやからちゃんと告白してこいよ!」
ほんと、跡部さんと言い忍足さんと言い勝手な先輩だな…。

「お客様、お待たせいたしました。こちらが商品です。」
「おおきに、コイツが頑張ってくるみたいやから店員さんも応援したって。」
「変なこと言わないでくださいよ…。」
「かわいいマフラーなのできっと恋も実りますよ!頑張ってください!」
「…。」
「良かったな、日吉。これで、お前は大丈夫や。」
そう言って俺の背中を忍足さんが叩く。
ハァ…。クリスマスってこんなにめんどくさい日だったとは…。
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