第84章 ジャックダニエル
「はせべ、あまぃ‥」
美味しい、と笑いながら長谷部君の口内を舐め上げる。溢れた涎を飲み込んで、銀の糸を引きながら口を離す。
はぁ、ダメだ。僕にもして欲しい‥
「…ちゃん、僕も甘いかもよ?」
ちゃんの手を引くと、本当に?と、嬉しそうに僕の首に腕を巻く。
「あるじ‥」
長谷部君の目の前でちゃんに口付ける。物凄い背徳感だ、ぞくぞくして止まらない。舌を差し入れると熱くて、甘くて、僕まで酔いそうになる。
お酒に?いや、ちゃんに、だよ。
頭を押さえて深く舌を絡めると、んっ‥と鼻から声が抜ける。上顎をべろりと舐めて歯列をなぞる。
途中、顔を赤くした長谷部君と目があったけど、ちゃんがこんなに甘いんだもん、止めるなんて無理だ。