第80章 特別
「主、本丸の者と連絡を取らなくて良いのですか?」
「ん、じゃあこのままでが良い。長谷部も一緒にお話聞こ?」
はは、今日は随分と甘やかされたい様だ。俺に気を遣っての事だろうが、嬉しい事に変わりない。
そのまま抱き抱えて椅子に座ると、膝の上の主が本丸の者を呼んだ。
「江雪さん居る?話が有るって聞いたんだけど。」
「「……戻られたのですね‥はい、幾つか、貴女に伝える事があります。まず、新しく極の修行に出た短刀が二人、居ますよね。手紙が届いていますよ。」」
「うん、前からお願いがあるって話しされてたから、今回行ってもらう事にしたんだ。けど、江雪さんは寂しいんじゃない?大丈夫?」
薬研に続き、うちの本丸から新たに二名の短刀が極の修行に出ている。
今剣と小夜だ。