第77章 幼心
「じゃあ今朝言った通り、歩いて行こうと思うけど、どうする?」
案内するぜ!と騒ぐ国永を見て、こちらへ来たが手を引く。
「伽羅ちゃんも行くよね?」
「…俺は行かないぞ。群れる気はない。」
ぷくっと頬を膨らませて、やだやだと腰に抱き付いてくる。
「じゃあ、鶴さんに伽羅ちゃんに…」
「おい!」
くそ、勝手に出掛ける面子に加わえられた。
「薬研、一期ー振は残れ。話をしたがっていたぞ?」
「話を??誰がですかな?」
「そうそう、さっき赤い髪の可愛い男の子が呼んでたよ!」
赤い髪、と聞いて理解したんだろう。失礼する、と早口で言うと部屋へ向かった。