第77章 幼心
「見て見て、くまさんの着てたの着れた!」
ふわふわした白い洋服を着たがくるりと回って見せる。
「……良かったな。」
「お、可愛いな!今度はちゃんとパンツ穿いたかい?」
「うん、はせべ君がね、ここのとこをきゅって縛ってねー?」
見せて説明しようとするの手を止めて、だめだぞ、と注意するへし切。
「やはりこのサイズは無かった。服は部屋にあった大きな熊の人形が着ていたものだし、下着も端を縛って穿かせた。…後、どうも蚊が居るようだ。」
粟田口の二人の方をちらりと睨んで、買い物の事を光忠に聞きに行く。
「蚊?こんな季節にか?大将が刺されねーようにしないとな。」
「……はは、そうですな。」