第77章 幼心
「お兄ちゃん達、お名前は?」
「俺は薬研だ。薬研藤四郎、こっちの青いのが俺の兄貴だぜ。」
「一期一振です。本当に…さん、で間違いないのかな?」
うん!と嬉しそうに二人の手を握り、よーろーしーくーと大きく振る。
「…長谷部君、もしかして君考えた?」
「まさか、お前もか‥」
あいつ等は何をこそこそと話しているんだ?
そんな二人が気になったんだろう、今度はそちらへ駆けて行く。
「何のお話?こそこそ話はしちゃいけないって先生が言ってたよ?」
「い、いえ、何でもないんですよ?主は何も気にする事はありません。はは‥」
「そうだね、主ちゃんは気にしないで!ね!」
あからさまに動揺した二人に、が頬を膨らます。