第77章 幼心
「でも良くないか?想像してみろよ、あの可愛らしい主に良く似た子供に、お父さんとか父様とかパパなんて呼ばれた日にゃ…」
布団で簀巻きにされた国永が部屋の隅で叫ぶ。
それを聞いた朝食の後片付けをしていた全員が、息を飲み手を止めた。
はぁ…お前等馬鹿か。
「た、確かに主ちゃんに良く似た女の子なら可愛いよね。」
「お父様……ですか‥」
「‥乱みたいな服も似合いそうだよなぁ。」
「……………………。」
馬鹿馬鹿しい‥どうでもいいな。
「ちょっと皆、変な話してなくて良いから手を動かしてよ。ねぇ…無言の長谷部が怖いんですけど。」
「……元凶は部屋へ放り込んでおく。あんたは本丸の奴に連絡があるんだろ?」