第93章 白妙
「ん?長谷部か!よう来たのぉ。この瓜、ええのぅ、歌仙達が作ったんがか?」
「今酒の肴の話をしていたんだ。これは、なかなかに美味いな!それに夜桜というのはとても良い。」
「歌仙の奴は炒めた料理はあまりしねぇと思ったんだが、誰が作った?悪くないな!」
ほぉ、確かに珍しい。顔を会わせればごちゃごちゃ言っているこいつらが大人しく飲んでるとは‥太郎太刀の手柄だな。
「兼さーん!新しいおつまみ貰ってきたよっ!あ、長谷部さんどうしたの?」
「いや、気に入りのつまみがあったらしい。…おぉ、丁度良い。おい、陸奥守、堀川の持ってる大豆もその瓜も、太郎太刀が作った物だ。感謝して食えよ?」
「太郎太刀が作ったんがか!?まっはっはっは!意外な才能じゃのぅ!」
太郎太刀の方を見て手を振りながら、おまん天才じゃな!と褒める。これなら大丈夫そうか…そういえば先程から主の姿が見えないな‥