第93章 白妙
「了解!他の人に迷惑にならない様に待っててって伝えて!」
「解りました、その様に。」
一期へ前の組へと伝言を頼み、よいしょ!と、手に持っていた敷物を抱え直す。
「主、お疲れでしょう、俺が持ちますよ。」
「大丈夫だけど…あ、じゃあ長谷部の背負ってる飲み物と交換ね。」
ふふ、自分も何かしないと気が済まないというこの性格、俺は凄く好きだ。
ではお言葉に甘えて‥と、主から敷物を受け取り背負っていた者を主に渡す。脇に敷物を挟み、重箱を持ち上げると、懐中電灯も私が持つね!と言って両手に持った電灯から出る光をぐるぐると回した。
「えーっと…それで、どこまで話したかな?」
「俺が違うとか‥」
そうそう!と、電灯の光を顎の下から当てて怖い顔をしてみせる。