第92章 夜桜
「小狐丸は相変わらずふわふわだねぇ、皆元気そうで良かった。」
「ふふ、嬉しいですね。またこうして髪を梳いて貰える‥」
「燭台切も立っていないでこっちへ来い、茶を淹れてやろう。」
「あぁ、ありがとう鶯丸さん。」
三日月さんの隣へ腰を下ろすと、鶯丸さんが熱いお茶を手渡してくれる。
「…で、どうした?主達がここへ来るのも珍しいじゃないか。俺達に何か用でもあったんだろう?」
にっこり笑った三日月さんが、茶菓子を差し出しながら言う。ここの皆は歌仙君の手伝いは無理だろうから、取り敢えず着替えだけでもしてもらわないとね。獅子王さんと膝丸さんが居るし大丈夫かな?
「主ちゃん、ほら伝える事があるだろ?」
「はっ!そうだよ、もふもふしてる場合じゃないんだ。お花見するよ皆!」