第88章 四月一日
「俺と婚儀を挙げましょう。」
「………へ?」
それと同時に勢い良く開くベランダの窓、そして鬼の形相で雪崩れ込む面面。
「お、おまっっ!!調子に乗んなよ長谷部この野郎!!俺の素晴らしい優しさを返せよ!」
「長谷部君!何言っちゃってるの!?あんな可愛らしい呼ばれ方しただけで十分だろ!?」
「長谷部!お前がひとつなぎの大秘宝見付けてどーすんだよ!!!まだ完結させねぇからな!」
「鶴丸殿の馬鹿げた遊びに乗ったせいで、こんな思いをさせられるとは…長谷部殿、お覚悟!」
「………寒い。」
やっぱりな、思った通りだった。毎回この展開だ、いい加減こいつ等のしそうな事は解ってるんだ。
「なんだ鶴丸騒がしいな、今日はエイプリルフールなんだろ?」
は?今の‥そうなのか?肩透かしかよ、と窓を閉める。