第85章 暦
「ふぅ、癒された‥」
「そんじゃ、俺は長谷部をどう驚かせるか考えるからな、きみは今日やる事を済ませてくれ。」
にこにこと、国永にぐちゃぐちゃにされた俺の髪を手で梳かすこいつを抱えて椅子へ座らせる。
「……で、さっきからあいつ等が待ってるが良いのか?」
「良くないです、本当お待たせしました!ごめんね?厚君、後藤君。」
「「どこ行ってたんだよ!なっ…泣いてないからな?さぁ、始めようぜ!」」
「「お?後藤、久々に大将と話せるからってご機嫌だな!大将、元気にしてるかぁ?」」
粟田口の二人が嬉しそうに手を振る。
「うん、元気だよ!一期や薬研もね。それでさ、今日、前から二人にお願いされてた修行、行ってもらおうと思うの。」
「「ほい、きた!」」
パンッと二人で手を叩き合い、やった!とはしゃいでいる。