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ゾルディック家の愛され長女

第10章 天空闘技場


「………」

「………」

「………………だー!! 暑いわ!!!!!!!!!!」

キルが私の腕の中で暴れるが、私は構わず二人を抱きしめた。

あー…極楽。

すっかりゴン、キル不足だった私は、その分を埋めようと、帰ってきてそうそう二人を腕の中に閉じ込めたのだ。

「ここに帰ってきてからずっとじゃねぇか!! ゴン、お前もなんか言えよ!!!!!!」

「え?オレは別に……」

あまりにもキルが暴れるので、私はちょっと不安になった。もしかしたらキルは、ゴンとの時間を優先したかったかもしれないと。

「キル、私帰ってこない方が良か……」

「姉貴!!顔っ!!顔近い!!!!!!離れろ!!!!」

すっかりお年頃になってしまったキルは、私の顔を力いっぱい押した。

「昔は自分からしてきたのに…」

ボソッと呟くと、キルの顔はみるみる真っ赤になった。

「い、いつの話をして……ってか違ぇからな!! ハグの話だからな!! 勘違いすんなよゴン!!!!」

それ以外に何の話だろうか。その疑問はゴンが解決してくれた。

「キルアはキスの話だと思ったんだよ」

「ばっ!? ゴン!!!!!!」

さらに真っ赤になるキル。すっかり大きくなったんだな。少し寂しくなる。

「でもねアルミ。キルア、ここ1ヶ月、ずっとアルミの心配してたんだよ。今は照れ隠しでこう言ってるだけで、ホントは…………」

「ゴン!!!!!!」
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